Excel初心者から中級者までシリーズ

列や行の挿入・削除、列の幅や行の高さの調整などセル・列・行に関わる基本操作【Excel初心者から中級者までシリーズ⑤】

Excelでの行の追加方法

前回の記事シリーズ④【改行できない!上書きモードになっている!など、Excel初心者がつまずきやすいポイントをまとめ】では、セルの中における改行のやり方、「セルに何か入力するたびに後ろの文字や数字が消えてしまう(インサート・上書きモード設定問題)!」、「変な表示画面になっている(ブックの表示モード設定問題)」など、Excel初心者の方がつまずきやすいポイントを中心にご紹介しました。

今回は列や行の挿入・削除(挿入する際にテーブルと一般の表における見た目の違い)、列の幅や行の高さの調整などセル・列・行に関わる基本操作についてご紹介したいと思います。

本シリーズの特徴

このシリーズは自分がExcelを学び、仕事などで実際に使ってきた経験の中、初心者にとって押さえておいたほうがいい知識とそれらを覚えやすい順番を自分なりに考え、デザインしているものです。初心者が学んでいく過程で、生じるだろうと思う疑問をいかに早く解消してあげるかを常に念頭に置き、徹底的な初心者目線で書こうと心がけています。

本記事の想定読者:基本用語や基本操作を知っているぐらいのExcel初心者

この記事は以下のような読者イメージで書かせていただきます。

本記事の想定読者

ある程度パソコン操作ができますが、Excel(エクセル)は今までほとんど使ってこなかった方、あるいは初歩的知識を持っていますが、基礎から体系的に勉強したい方

※ブックやワークシート、セルなどのExcelの基本用語を使っていくので、分からなければシリーズ①の記事【Excel(エクセル)初心者が押さえるべき用語まとめ】を適宜ご覧いただければと思います。

また、ところどころで今までのシリーズでご紹介した内容が出てきますので、よければ今までのシリーズも合わせてご覧いただければと思います。

シリーズ②【(Excel初心者向け)エクセルの操作フロー(流れ)を分かりやすく解説】

シリーズ③【(初心者でもできる)エクセルのテーブル機能などを使って、効率よくカッコよく表を作る方法

シリーズ④【改行できない!上書きモードになっている!など、Excel初心者がつまずきやすいポイントをまとめ

なお、使用するOffice ExcelのバージョンはExcel 2019ですが、Excel 2016やExcel 2013とはそれほど違わないので、あまり問題ないかと思います。

そして、記事の中に図をたくさん貼りつけて説明していますが、小さくて見づらい場合があり、大変申し訳ないですが、画面を拡大表示していただければ幸いです。

本記事の到達点目標:列・行の挿入・削除などの基本操作ができる

本記事はExcelを使っていく中で、よく行われるセル・列・行に関わる以下の基本操作について例で示しながら解説していきます。

ポイント

  • 列や行の挿入・削除
  • 挿入する際にテーブルと一般の表における見た目の違い
  • 列の幅や行の高さの調整

 

記事をご覧になりながら、Excelで実際に操作してみると、以上のような基本操作ができるようになるかと思います。

 

Excelの列や行の挿入・削除

まず、本記事のスタート状態を前回記事の完成形といたします(図1のとおり)。

本記事スタート状態(Excel標準モード)

図1 本記事スタート状態

 

Excelの列や行の挿入大原則:左・上

仮に、図1のセル【B3】(「項目」)のある行の下に「家賃」という行を追加し、「予算」と「実費」両方とも「80,000」と入力します。

まず見本をお見せしてから、やり方を解説いたします。

図2のように、「電話代」のある行(第4行)を右クリックし、「挿入」を選んだら、新しい行が追加され、「電話代」のある行は第4行から下の第5行に変わりました。

つまり、選択した行の上に新しい行が追加されたわけで、上の見出しのExcel挿入大原則の「上」に該当します。

Excelでの行の追加方法

図2 Excelでの行の追加方法

 

さらに、セル【B3】(「項目」)のある列(B列)の右側に「支払い方法」という列を追加し、上から「銀行振込」、「カード払い」、「現金」、「現金」、「現金」と入力します。

図2と似た要領で、「予算」のある列(C列)を右クリックし、「挿入」を選んだら、新しい列が追加され、「予算」のある列はC列からD列に変わりました(図3)。

選択した列の左に新しい列が追加されたわけで、上の見出しのExcel挿入大原則の「左」に該当し、行の追加ルールと合わせて、「左・上」というふうに覚えておくといいかと思います。

Excelでの列の追加方法

図3 Excelでの列の追加方法

 

列や行を挿入する際、テーブルと一般の表における見た目の違い

図2と図3の通りに操作すれば、簡単に列と行の追加ができたうえ、見た目なども特におかしいところがないかと思います。

ただし、もし図2や図3の操作対象がテーブルではなく、一般的なExcelの表だとどうなるか、図4で示しました。

図2と同じ要領で行を追加したところ、「電話代」のある行の上に新しい行が追加されたが、追加された行は第3行の見出し行と同じ塗りつぶしの色になったことがわかります。

Excelでの行の追加方法(一般的な表)

図4 Excelでの行の追加方法(一般的な表)

 

その原因について、図5の①で赤い丸で囲っているブラッシュのようなマーク(「挿入オプション」)をクリックすれば、「上と同じ書式を適用」がデフォルト設定されていることがわかります。

「挿入オプション」の「下と同じ書式を適用」にクリックすれば、第4行の塗りつぶし色がなくなったのも確認できます。つまり、列や行の挿入大原則と同じく、デフォルト設定では塗りつぶしの色などの書式も「左・上」の書式を適用されることがわかります。

では、なぜ図2のテーブルに行を追加された際に、塗りつぶしの色は見出し行の書式を適用されなかっただろうか。

それはテーブル機能として自動的に追加された行は見出しではなく、普通の行であると判別してくれたからです。

ついでに、図3の状態からセル【G3】に「支払方法」を入力し、エンターキーを押せば、G列全体が追加され、塗りつぶしの色などの書式も自動的につけてくれたことが図5でわかります。

Excelのテーブルで行を追加したら書式も自動的に適用された

図5 Excelのテーブルで行を追加したら書式も自動的に適用された

テーブル機能が非常に使い勝手がよく、便利であることがわかります。

もっと活用していきましょう。

 

Excelの列や行の削除

Excelの行や列の削除は非常に簡単で、削除したい行や列を右クリックし、「削除」ボタンを押せば操作完了です(図6)。

Excelの行や列の削除のしかた

図6 行や列の削除のしかた

 

 

Excelの列幅の調整のしかた

Excelの列の幅の調整も難しくありません。図7の例では、列の「B」と「C」の境界線にマウスを置き、「+」マークが現れたら、ダブルクリックあるいは左クリックしたまま右に引っ張っていくだけです。

ダブルクリックするときは列の幅が自動的に調整され、セル【B8】の「(7、8月」」の長さに合わせて列幅が拡大され、「(7、8月」」も改行しなくなったことがわかります。

左クリックしたまま右に引っ張っていく場合は自分の好きな列幅に拡大・縮小することができます。

Excelの列の幅の調整のしかた

図7 列の幅の調整のしかた

 

行の高さの調整も同じ要領でできますので、いろいろいじってみると面白いと思います。

 

まとめ

以上、列や行の挿入・削除(挿入する際にテーブルと一般の表における見た目の違い)、列の幅や行の高さの調整などセル・列・行に関わる基本操作についてご説明いたしました。

やり方がわかれば、非常に簡単であることをお分かり頂けたと思います。

それでは、また次回お会いしましょう〜

 

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