Excel初心者から中級者までシリーズ

改行できない!上書きモードになっている!…初心者がつまずきやすいポイントまとめ【Excel初心者から中級者までシリーズ④】

Excelの改行のやり方

前回の記事シリーズ③【(初心者でもできる)エクセルのテーブル機能などを使って、効率よくカッコよく表を作る方法】では、仕事や日常生活などにも簡単に応用できる強力な機能の一つとして、Excelのテーブル機能を中心にご紹介しました。

今回は本格的なセル入力・編集操作に入る前に、「改行できない!」、「セルに何か入力するたびに後ろの文字や数字が消えてしまう(インサート・上書きモード設定問題)!」、「変な表示画面になっている(ブックの表示モード設定問題)」など、Excel初心者の方がつまずきやすいポイントをご紹介したいと思います。

本シリーズの特徴

このシリーズは自分がExcelを学び、仕事などで実際に使ってきた経験の中、初心者にとって押さえておいたほうがいい知識とそれらを覚えやすい順番を自分なりに考え、デザインしているものです。初心者が学んでいく過程で、生じるだろうと思う疑問をいかに早く解消してあげるかを常に念頭に置き、徹底的な初心者目線で書こうと心がけています。

本記事の想定読者:基本用語や基本操作を知っているぐらいのExcel初心者

この記事は以下のような読者イメージで書かせていただきます。

本記事の想定読者

ある程度パソコン操作ができますが、Excel(エクセル)は今までほとんど使ってこなかった方、あるいは初歩的知識を持っていますが、基礎から体系的に勉強したい方

※ブックやワークシート、セルなどのExcelの基本用語を使っていくので、分からなければシリーズ①の記事【Excel(エクセル)初心者が押さえるべき用語まとめ】を適宜ご覧いただければと思います。

また、前回と前々回の記事で例として作った「支出記録表」を例にしますので、まだご覧になっていない初心者の方がいらっしゃれば、前回の記事シリーズ③【(初心者でもできる)エクセルのテーブル機能などを使って、効率よくカッコよく表を作る方法】と前々回の記事シリーズ②【(Excel初心者向け)エクセルの操作フロー(流れ)を分かりやすく解説】を合わせてご覧いただければと思います。

また、使用するOffice ExcelのバージョンはExcel 2019ですが、Excel 2016やExcel 2013とはそれほど違わないので、あまり問題ないかと思います。

そして、記事の中に図をたくさん貼りつけて説明していますが、小さくて見づらい場合があり、大変申し訳ないですが、画面を拡大表示していただければ幸いです。

 

本記事の到達点目標:改行、インサート・挿入モードなどの使い分け

本記事はExcelの操作に慣れていない初心者の方にとって厄介なセルの改行、インサート(insert)・挿入モードの切り替え、ブックの標準ビュー・改ページプレビュー・ページレイアウト ビューの切り替えなどを実例で解説していきます。

記事をご覧になりながら、Excelで実際に操作してみると、以上のようなつまずきやすいポイントもクリアできるようになるかと思います。

 

セルの中にどう改行するか:Altキー+Enterキー(MacはReturnキー)

まず、本記事のスタート状態を前回記事の完成形といたします(図1のとおり)。

本記事スタート状態(テーブルを生かした表)

図1 本記事スタート状態

少し無理やり感があるかもしれないのですが(笑)、仮に図1のセル【B7】の「水道代」の下に「(7、8月)」というカッコ書きを追加しようとします(実際水道代は2ヶ月分まとめて支払っています)。

やり方として非常に簡単ですが、Excel操作に慣れていない方にとって意外な落とし穴かもしれません。実際今まで仕事においてもプライベートにおいてもよく聞かれました。

それは今までのパソコンの操作やワード(Word)などでは、改行する際に普通にEnterキー(MacはReturnキー)を押せば大丈夫なのに、Excelの場合Enterキーを押すと、下のセルに移ってしまうからです。

では、改行のやり方を図2で見てみましょう。

セル【B7】をダブルクリックし、カーソル(点滅する縦棒マーク)を「水道代」の後ろに置いたまま、Altキーを押しながら、Enterキー(MacはReturnキー)を押します。

セル【B7】の中、2つ目の行ができて、「水道代」の後ろから改行していることがわかります。そして「(7、8月)」を入力します。

Excelの改行のやり方

図2 Excelの改行のやり方

 

やり方がわかれば、特に書くほどのものではないのですが、初心者の方にとってよくつまずいてしまうので、書かせていただきました。

 

インサート(Insert)キーで上書モード・挿入モードの切り替え

次に書くトラブルの現象として、セルに何か入力するたびに後ろの文字や数字が一文字ずつ消えてしまう症状です。

これはExcel特有ではなく、Wordや他のアプリケーションでもよく出てくる厄介な現象です。原因がわかれば一発で治るのですが、分からない方にとっては実に不思議で厄介な症状です。

これも昔の同僚によく聞かれた質問の一つです。

問題の原因は、不意にインサート(Insert)キーを押してしまったことです。

図3からもわかるように、インサート(Insert)キー は「Backspace」と「Delete」キー、「Enter」キーの近くに配置され(WindowsPCの場合)、気づかないうちに間違って押してしまうことがよくあります。

キーボード上のインサート(Insert)キー の位置

図3 キーボード上のインサート(Insert)キー の位置

 

このインサート(Insert)キー の役割として、テキストなどを入力する際の「挿入モード」と「上書きモード」を切り替えるためのものです。

 

「挿入モード」は我々がいつも文字や数字などを入力する際のデフォルトの入力モードです。

「上書きモード」に切り替えると、入力済みの文字やデータの途中にカーソルを入れると、新しい文字や数字を入力すると、後ろにある入力済みの文字などが削除されていくのです。

何か入力するたびに後ろの文字や数字が一文字ずつ消えてしまう現象に遭遇したら、すぐこの張本人ではないかと疑ってみてください(笑)。

 

 

変な表示画面になったら、ブックの表示モードを切り替えてみる

最後にもう一つたまに聞かれる質問です。

まず図4と図5をご覧ください。なんか今までのExcel操作画面と違いますよね。

実は図4で表示しているのが「改ページレビュー」画面で、印刷する際にどのように印刷されるか、印刷範囲や改ページ位置などを確認・調整する表示モードです。

図5は「ページレイアウト ビュー」画面で、印刷結果に近いイメージで表示してくれて、ヘッダーやフッターなども簡単に挿入・編集ができる表示モードです。

Excel改ページレビュー画面

図4 改ページレビュー画面

Excelページレイアウト ビュー画面

図5 ページレイアウト ビュー画面

 

これらに対し、図6は一番よく使われる「標準」モードです。デフォルトの状態で、データを入力したり、表を作成・編集したりする際に使う表示モードです。

標準表示モード

図6 標準表示モード

 

「改ページレビュー」モードと「ページレイアウト ビュー」モードの操作に関しては、また別の記事で印刷の設定など該当の機能をご説明する際に改めてご紹介いたします。

 

もし標準モードで操作しているうち、なぜか変な表示モードになっていたら、恐らく不意に切り替えてしまったかもしれないと思って、確認してみてください。

 

まとめ

以上、Excel初心者の方がもしかしてつまずくかもしれない、セルの改行、インサート(insert)・挿入モードの切り替え、ブックの標準ビュー・改ページプレビュー・ページレイアウト ビューの切り替えなどをご説明いたしました。

次回以降は本格的にセルやセル範囲のデータ入力、編集、管理などの操作スキルに入りたいと思いますので、どうぞお楽しみに〜♪

 

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    ゆーさん

    30代後半の離職者。コロナ感染拡大中の介護で退職の道を… その後緊急事態宣言等が追い討ち、貯金もそろそろ底がつく崖っぷちの状態に…新たなスキル・資格の獲得と新しいキャリアを目指し、崖っぷちから這い上がろうと全力で頑張っている者です。

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